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【悲報】竹内結子さん、津野米咲さん

悲しい出来事が続いた。
このBlogで女子サッカーとバレーボール以外を取り上げるのは「ザハ・ハディドの新国立競技場」以来
どうしても書き残したいという意思をご容認願いたい。

【竹内結子さん】
 私が彼女を好きになり、素晴らしい女優さんだと確認したのは「大空港 2013」という三谷幸喜氏のドラマ(映画のようだがジャンルはドラマらしい)を見てからでした。
 それまでもいくつかの映画やドラマを見て、素敵な女優さんであることは間違いないと思っていましたが、「大空港 2013」を見るまでその魅力の大きな部分を見逃していたことに気付きました。
 「大空港 2013」は私の個人的ランキングでは、三谷幸喜氏の脚本作の中で「王様のレストラン」に並ぶ東西の横綱と言っていい作品です。その「大空港 2013」は竹内結子さんの演技なしには横綱にはなれませんでした。彼女が演技したからこの存在になったと思います

 彼女は顔かたちが美人というだけでなく、恵まれた体格で身長も女性としては高く、均整の取れた体系と相まって理想的な美人女優です。
単に「きれい」だけではなく、シャープさとソフトさの両方を持ち合わせた外形に、複雑な表現ができる特殊な演技ができる女優さんだったと思います。

 「凛とした」と「ユーモラスな」、そして「意地悪そうな」と「やさしそうな」などの相対する性格を切り替えることができる女優。そしてその切替は「On」と「Off」のような切替でなく微妙に変化を付けたグラデーションのような切替のできる女優さんでした。

 「大空港 2013」ではこの彼女の演技力がフルに発揮され、小意地の悪い面とユーモラスな面そして凛とした「演技」が「素」ではないかと思わせる極限までを演じることでいい作品になったっと思います。
 「大空港 2013」と同様に「ミス・シャーロック」など意地悪さを演じさせたらピカイチではないでしょうか。しかしその意地悪さの中にも少し視聴者を嫌がらせない何かを彼女は「持っていた」「演じていた」のではないでしょうか。
 こんな「演技」「素」を表現できる女優さん。竹内結子さんを亡くしたことが、悲しくて・悔しくて・残念です。

【津野米咲さん】
 ロックンロールそれも女子バンドによるロックンロールには露ほどの興味のなかった私が、どうして「赤い公園の津野米咲」さんに注目したのか?
 NHKのFMラジオ「ゆうがたパラダイス」の水曜日のDJが「赤い公園の津野米咲さん」でした。通勤の帰り道、らじるらじるの聞き逃し放送を毎週聞くことが習慣となり彼女にはまっていきました。
 テーマに沿った楽曲の放送、そしてゲストを招いての楽曲放送という、普通のDJ放送と考え視聴していました。当然ゲストが出演する場合はアルバムの新作披露やTV番組での楽曲採用などいわゆる「番宣」的な色調が強く、ゲストを「誉める」とか「持ち上げる」とかの色が強いのですが、そのゲストが何故か彼女の作曲力を「おだて」ではない誉め方をすることに気が付きました。ゲストを持ち上げるのでなく、ゲストがDJをほめる。そんな番組に何かを感じながら毎週の放送を聞いていました。
 放送当時は世間的には無名でその後ヒットし、「このミュージシャンはまえから知ってる」と息子に自慢したこともありました。息子は「おやじなんでこのミュージシャン知ってるの?」みたいな反応も。番組出演者には、音楽業界に限らず広く芸能業界の枠にとらわれないアーティスト。年齢も限定せず幅広の人たちから一様に高く評価されていたことは番組から伝わってきました。

 私が注目したのは、テーマに沿ったリクエスト曲を放送後にコメントする彼女の楽曲評価でした。
普通のDJならメロディーラインや詞についての感想なのでしょうが、彼女の解説は楽曲を数学の方程式を解くように、あるいは化学式を分解するようにコメントした事でした。違和感と同時に彼女の不思議な魅力につながっていきました。
 彼女の方程式・化学式の解き方は、自ら作詞・作曲するときに使っている手法ではないか?そして、その方程式のような曲作りを業界の関係者たちの尊敬につながっていたのではないでしょうか。
おそらく彼女は曲作りの段階で方程式・化学式がどう反応するかが予め解かったうえで創作していたのではないでしょうか。

 「消えない」「凛々爛々」「Highway Cabriolet」「西東京」などなど。
いずれも複数の旋律とテンポが計算しつくされた化学式のように組み合わされ、化学反応するように独特な旋律と特殊な音楽となっています。
 もう新しい「津野米咲」の化学反応が聞けなくなる寂しさと悲しさそして喪失感どうやって埋めようか?

 2人の大事なアーティストが失われました。
 作品は残っているのでそれをリピートすることは幸せです。
 しかし、新たな創作とは出会えません。
 残念です。悲しいです。


2020-10-24 14:39  nice!(0)  コメント(0) 

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