アルビレックス新潟レディース 2020シーズンについて [サッカー]
皇后杯準決勝、残念です。
皇后杯のPK戦は鬼門です。
健闘したにもかかわらず・・・でした。
でもこの試合ブラボーです。皇后杯全般にブラボーでした。
これで2020シーズンの試合を終えることになります。
いろんな面で難しいシーズンでした。
とは言えいろんな収穫のあったシーズンだったのではないでしょうか。
コロナの話は置いておきましょう。
昨シーズンからメンバーが大きく変わりました。
それまでのスターティング常連の選手が引退・移籍しました。
引退組は、大石選手・佐伯選手、移籍組は左山選手・阪口萌乃選手・渡辺選手などなど
この選手たちはこれまでのアルビレディースでは試合だけでなくチームそのものを支えてきたメンバーでした。大きな痛手ではありましたがこれを逆手に捉え、変化のチャンスと考えたと思います。
ベテラン選手たちが抜けたあとINAC神戸から三浦選手・パルセイロ長野から滝川選手・フィールズ横浜から児野選手、さらにそれぞれの大学リーグから薗田(悠)選手・浦川選手・田中選手などの入団で年齢が一気に若返りました。
メンバーでは、上尾野辺選手・川村選手・中村楓選手を含めても平均年齢23.8歳と若返りました。(この3人を除くと22.8歳となります・・・全体でメンバー25人です)
この若返りと大幅なメンバーチェンジをどう捉えるかです。
他のチームと比較したことはありませんが、こんな特徴があります。
①大学リーグを経験した選手が多い:石淵、瀧澤、児野、浦川、イ・ヒョンギョンの各選手
※上尾野辺・薗田(瑞)選手も同様か?
②実質ユースから:新潟医療福祉大学からの選手は実質的には?
これが特に意味するものは定かでありませんが・・・一つの特徴である気がします。
2020シーズンをデータで2019シーズンと比較してみます。(リーグ戦に限定しています)
◇2020年 総得点 19 総失点 17
◇2019年 総得点 17 総失点 19
得点と失点が逆転し、勝利数にも影響しました。更に失点数ではリーグ最少でした。
上位3名の得点者を比較しました。
◇ 2020年 児野 6点 園田(瑞)4点 千野 2点
◇2019年 上尾野辺 7点 石淵 3点 園田(瑞)2点※上尾野辺選手の内3点は仙台戦
児野選手の加入が得点力UPの要因とも考えられますが石淵選手が出場していたら更に?
試合の出場選手についても確認します。
スターティングから全試合(18試合)出場は
・北川選手
・松原選手
・川村選手 の3人
スターティングあるいは途中交代で全試合(18試合)出場
・滝川選手
同じく17試合出場
・薗田瑞貴選手
・千野選手
・上尾野辺選手
同じく16試合出場
・イ・ヒョンギョン選手
・三浦選手
となっていて、監督の試合の布陣について想像できます。
昨シーズンから抜けた穴、怪我等で出場できない戦力補填、成長選手の使い方などなど。
シーズン開始当初はしっくりいかない感じでした。勝ってはいましたが選手の使い方や交代の選手や交代時間など応戦者としてしっくりしない事も感じながらの観戦でした。
しかし、こうしてデータとしてまとめて見るとその考え方の一貫性を何となく感じることができます。
攻撃力は即座に強化できないが、DFを固め(当初は試していましたが)て失点を最小限にすることに重点を置き、左山選手の抜けた穴を三浦選手でカバーし楓選手の復帰を待つ。結果的には、楓選手なしでも防御できる体制が徐々に整っていった。北川選手と松原選手をほぼ固定しサイドの布陣を固めた。
トップの2人はほぼ不動とし、中盤を川村選手を中心に当初は前年実績のある瀧澤選手で、徐々に園田(悠)選手を試しながら阪口選手に代わる選手に育てた。サイドハーフとMFには、滝川選手と千野選手そして自分の役目を理解した園田(瑞)選手がここで活躍の場を確保した。
結果的には滝川選手がディフェンスを含め大きな戦力となり来季への期待。千野選手は厳しめながらもう一段の成長を期待することとなる。
児野選手は活躍と共にマークが厳しくなり体格ゆえのハンディーが、しかしながら確実に決める勝負強さは今までのアルビレディースにはなかったことは事実。
リーグ終盤や皇后杯などで見せた「おさめ」もうまくなりつつある石淵選手。児野選手との試合中の交代ではっきりと戦術が変わることが期待できます。
来期はプロリーグとなり、この選手たちで戦うのか。
移籍してゆく選手もあるが、強化ポイントを確認すればかってのマッカ―ティー選手に様な「点取り屋」FW。そして上尾野辺選手の負担を軽くするMF。足の速いサイドバック、あるいはサイドハーフが強化できれば、いいチームになる・・・・・
来季こそは!と期待しつつ2020シーズンを振り返ってみました。
やっぱ、競技場でみる選手は生き生きとしています。